奉納、花童 ~ 益城町にて
舞踏とは多かれ少なかれ「神事」としての要素を含んでいる
日々の精進を積み重ねた花童の踊りには、時として「神が降りているのかな」と思わせることがある
12月23日、益城町にて天皇誕生日祝賀・震災復興祈願イベント
やっと叶った。初めて生で観る こわらべ……日本人形が踊っている
前回、東京の舞台で初めて あかねちゃん・ゆりあちゃんの娘踊りを観た、あまりのキレイさに驚いた。だから花童が大挙して眼前に現れたら、卒倒してしまうんじゃないか、と思った w
まずはくるみちゃん(月若さん)とゆりあちゃんが登場
月若さん、さすがに踊りの線が美しかった。全身が舞踊の鍛錬によって練り込まれている感じがする
そして こわらべ五花撰――かな・ゆうあ・れいな・きみか・すずが登場する
花童定番、熊本名物『おてもやん』五者五様の「おてもやん」――その個性を観るのも愉しい
花誠先生は敢えてこの娘たちの癖を「矯正」していないのではないかと思う。同じ振り付けを習っていながら、この娘たちの踊りは一人ひとりに個性がある。ラインダンスのように画一的に揃えてしまってはつまらない。「みんな違って、みんないい」というのは日本人の持つ美意識の特長かな、とも思う
みことちゃん・あやかちゃんの『因幡大黒舞』 この二人は遅れてきたヒロイン。今、懸命に花童の階段を駆け上がろうとしている。この衣装と踊りが意外と似合っていて、あやかちゃんが美少年(?)に見えた
『阿波踊り』――本場徳島で見たことがあるので、この手捌き・足捌きには違和感があった。でも実際にステージで観ると、目まぐるしく変化するフォーメーションが面白い
そして、この奴ダコポーズが愛らしい
阿波踊り、或いは秋田県の西馬音内(にしもない)盆踊りなど、日本の踊りには、顔を隠すコスチュームも多い表情を見せないことで神秘性を高める。これも日本人が好む舞踊の特長、霊異を感じさせる演出かな、と思う
でも、YouTubeで百時間余り花童を観ている私にとっては、一人ひとりの個性――体格はもとより、腰の低さ・背の屈め方で、誰が誰だか何となく見当が付く
舞踊とは神事――祈りである、今回の震災復興イベントから、その例を拾ってみた。
これはメドレー『肥後の通り名』にも入っている曲……YouTubeで調べてみたが曲名は分からなかった
石は吊って持つ吊って持つ石は~♪
天守櫓の石垣見上げ~♪
……この石垣を積み上げるような振り付け、今見ると、熊本城の武者返しの復活を思わせる
そしてラストのー曲は『365歩のマーチ』――言わずと知れた水前寺清子さんの名曲
熊本と言えば水前寺
――今の熊本にピッタリの、そして花童の娘たちにピッタリの 「CheerUp (元気づける)ソング」だなあ、と思う
あなたの付けた足跡にゃ~ ♪
キレイな花が咲くでしょう♪
腕を振って足を上げてワンツーワンツー♪
休まないで歩け~♪