風、薫る ~ 1月の花童
まずはサムネイル代わり、羽根つき・きみちゃん
初春の花童・湧々座定期公演、テーマは「言祝ぎの舞」
第一部冒頭は、これぞお正月 『春の海』
私が親戚の伯父さんなら、お年玉を奮発したくなるような艶やかさ
そして月若さんが優美に舞い
春はそよそよ、爽やかに
ー部のメインは『越後獅子』
ザ・わらべ、こわらベが総力戦で舞う、私のお気に入りの演目
第二部はこわらベの書き初め=今年の目標 を披露
午前の部は
かなちゃん「毎日コツコツ練習する、特に膝を曲げて踊るように気をつけたいです」
みことちゃん、これは著名なジャーナリストの言葉らしい。しっかり練習してきたね、スラスラと述べるコメントに観客は皆感心
あやかちゃん「こけの一心」。ここみちゃんは「文武両道」 。4人ともテーマは弛まぬ努力
午後の部
すずちゃん「笑顔で ガンバル」
れいなちゃんもテーマは笑顔
きみかちゃん「曲に合わせた笑顔」
ゆうあちゃん「踊っている時、目線が下がらないように気をつけたい」
教わった振り付けを一所懸命なぞるところから、一歩先の表現力へ。月若さん達をお手本にしながら、それぞれに自分の課題を見据えているのだろう
第3部
『ひのくに夢幻』
雨は降る降る 人馬は濡れる 越すに越されぬ田原坂……これを聴いて泣かぬ者は日本男児にあらず!……夢破れた男子の哀感をうら若き女性が演じる。私が今もっとも好きな演目の一つ
一方、こわらベは『KURODA―BUSHI』。こちらはおもちゃのように愛らしい
五人揃って わらベンジャー!の決めポーズ
お気に入りのポーズなので別角度でもう一枚
あやかちゃんの『ゆるしてネ』
からの『炭坑節』振袖姿で踊ると盆踊りの定番もお座敷芸に見える
そのまま みことちゃん、ここみちゃんの演目を経て
『サインはV』!
左の月若さんから、V、I、C、T、O…そして前列3人が花びらのようなY
レシーブ
トス
ジャンプ、ジャンプ、ジャンプ、ジャンプ~♪
サインは……ブイ!
このドラマが放映された昭和40年代、ドラマ主題歌の名曲といえば……『サインはV』『なんたって18歳』『俺は男だ』……その頃、私は(花誠先生も)小学生。それは戦後日本の青春期……苦労、困難の先には きっと幸せがある! と信じる時代の明るさがあった
公演後、「まさか、『サインはV』を持ってくるとはねえ~」と私が言うと、花童ファンの先輩たち「まあ、花誠さんだから」とニヤニヤ
……そうか、花誠先生ってお茶目な人なんだ(笑)
そしてトリのー曲『上を向いて歩こう』
場内合唱、手拍子で。月若さんをセンターに軽快な踊り
そして踊りは客席へと流れ出す下手通路側に座っていた私の脇を微かな風がすう と吹き抜けた
と、私の目の前に立ち止まったのは、ゆうあちゃん!……こんな間近で踊りを観るのは初めて。小さな身体から溢れ出す存在感に圧倒される
……目線、下がってなかったよっ(笑)
午後の部は上手に陣取っていると、再び爽やかな風が吹いて、私の脇、手の届くような距離にすずちゃんが……座っている私と同じ高さ、その小さなうなじが軽やかに躍動するのを見て
……心が薫風で満たされるような気がした
花童の魅力は、日本舞踊に精進を積み重ねている この娘達から感じる、涼やかな空気
青春の清潔感ではないか、と私は思う
おまけ……公演の合間、熊本城稲荷神社に初詣
「今年も健やかに花童が成長しますように」とお祈りして
おみくじひいたら……
大吉でした!