空はどこから

地味に日記を書いていきます

ここに泉あり ~ 八千代座の花童

まずはサムネイル代わり、ごきげん・きみちゃん(^o^)f:id:faimil:20190518141703j:image

『ここに泉あり』は1955年、今井正監督による日本映画。群馬県に根ざし、山田耕筰を驚嘆させるオーケストラを作り上げた楽団員達の苦心譚である

今回の花童・八千代座公演を観ながら、頭に浮かんだのがこの言葉だったので、タイトルにしてみた

熊本に生まれ、精進を重ねて、憧れの八千代座に立つ 舞踊団・花童 ~ その溢れんばかりの生命力、タンタンと湧き出る泉のようだ ……

ー年ぶりの訪熊、やっと花童公演に来れた。そこには個々に成長した姿と変わらぬ清潔感

……ここに、泉あり! 

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オープニングは『山鹿三番叟』花誠先生と本條先生が昨年の公演でお披露目した言祝ぎの曲。

昨年は年長の月若さん・あかね、ゆりあコンビと共に、小さな きみかちゃんが堂々たる演舞を魅せた
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今年は月若さん、あかねちゃんに代わって

入団して一年に満たない あかりちゃん
f:id:faimil:20190518165641j:imageその柔和な面影、優しい佇まい……かつての文乃さんに似ている、と思ったf:id:faimil:20190518215837j:image

そして成長著しい じゅのちゃん
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鳴物に居並ぶは次世代2トップ、かな・ゆうあ とすずちゃん
f:id:faimil:20190518170255j:image『山鹿三番叟』には保存会が設立されている。花童の新しい十八番。メンバー皆で演じ、育て上げてゆく演目となる

 

さて、第一部の目玉は名取・はつ喜月乃の大ネタ『鏡獅子』

昨年3月の湧々座~
f:id:faimil:20190518174351j:imageこの生まじめでハニカミ屋のお嬢さんが……

どーん!と獅子で登場する。おお~、とドヨめく場内f:id:faimil:20190518171223j:image
目の前、花道をつつつっと通り過ぎ、立ち止まるやいなや、次にどどどどっとバックして捌ける

私の席からは勢い余って後ろの壁に激突する姿が見えた。しかしキリリと結んだ表情は微動だにしないf:id:faimil:20190518175451j:image
f:id:faimil:20190518175552j:imageおそらく、名取を襲名するまでに、いろんな迷いがあった事だろう。名取としてやっていけるか、自分がそれに相応しいか……

その迷いを吹っ切るためには、これ程に烈しい演目が必要だったのではないか……

これは、踊り好きの少女がプロの舞踊家へと変貌を遂げるためのイニシェーション(通過儀礼)なのかもしれない

f:id:faimil:20190518183334j:imageこの日一番の記念品

 

さて、第二部の目玉は『湯籠ゆらゆらうためぐり』

本條秀太郎氏の唄と三味線で熊本民謡を紡ぐ
f:id:faimil:20190518182734j:image花道に次々と現れる花童たち
f:id:faimil:20190518182932j:image福連木の子守唄
f:id:faimil:20190518183126j:image山鹿の定番、とうろう踊り

「よへほ」を歌う本條さんの声、哀切に満ちて聴き惚れる

 

休憩を挟んで『熊本歴史絵巻』

その第ー景『峠の万才』。花道の幕が開いて、待ってました!で、花誠先生登場

昨年は大作『まかしょ』で豪快な演舞を魅せたf:id:faimil:20190518203121j:image

その男前なこと! 花童の振付けとのギャップに驚いていると、ファンの重鎮・Kさんに「あれこそが花誠さんですよ」と教えられた

今年は賑やかな万才師
f:id:faimil:20190518203530j:image場内笑顔で「目出度やな~目出度やな~」

瑞穂の国の物語~『俵はごろごろ』f:id:faimil:20190518203743j:imageちっちゃな三人娘に会場は益々和む
f:id:faimil:20190518204216j:image今年は声を掛けられなかったけど……ともかちゃん、キレイだったよ(^o^)/

f:id:faimil:20190518205150j:imageそしてこちらも三人娘

f:id:faimil:20190518205316j:image稲穂の髪飾りが愛らしい

f:id:faimil:20190518205430j:image現在の年長三人娘、かな・ゆうあ、そして ゆりあちゃんの軽快なジャンプ


レジェンド三人娘………月若・月乃にゆりあちゃんを加え、勇壮な山鹿太鼓をバックに「龍の女神」を踊る
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さて、第四景は芝居仕立ての『犬子ひょうたん物語』

ストーリーは……長くなるから端折るが(笑)、とにかく見てて楽しい演目だ

流行り病に苦しむ村、その庄屋さんが 月乃さん、相棒のひょうきん者に ゆりあちゃん
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霊水を求めて京都に二人旅、まるで弥次さん喜多さん。それぞれの女将さんが かなちゃん・ここねちゃん
f:id:faimil:20190518211603j:image四人でラインダンスも踊っちゃう(笑)

京都に着いたら『祇園小唄』ここで新三人娘 まい・あい・ひなたちゃん登場
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ナレーターは月若さん
f:id:faimil:20190518212205j:imageこの女給スタイルは ほとんどコスプレ(笑)

村娘四人組~
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きみちゃん・じゅのちゃんのこの表情f:id:faimil:20190518212506j:image

そして主役(?)の子犬は
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f:id:faimil:20190518231644j:imageあおばちゃん・はるかちゃん


f:id:faimil:20190518212901j:image着ぐるみでノリノリ(笑)


ストーリーは……とにかくいろいろあって……大団円
f:id:faimil:20190518213607j:imageまさにふるさと劇団のワンシーン!


私は、花童の子たちは踊りこそ達者だが、緊張しいなので芝居やセリフは苦手、と思っていた……ところがどうだ、この伸びやかな演技ぶりは!

花童、新時代の到来か?

 

そしてフィナーレ『いろはにほへと チヨマツくん』
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ご機嫌な笑顔でお別れ~

ありがとう、またね!

また来るね!

 

花童は熊本市のPR特命大使に任命されたらしい 

いつか、私の地元にも来てほしい……とファンクラブ北海道支部長(自称)は切に願っています