ここに泉あり ~ 八千代座の花童
まずはサムネイル代わり、ごきげん・きみちゃん(^o^)
『ここに泉あり』は1955年、今井正監督による日本映画。群馬県に根ざし、山田耕筰を驚嘆させるオーケストラを作り上げた楽団員達の苦心譚である
今回の花童・八千代座公演を観ながら、頭に浮かんだのがこの言葉だったので、タイトルにしてみた
熊本に生まれ、精進を重ねて、憧れの八千代座に立つ 舞踊団・花童 ~ その溢れんばかりの生命力、タンタンと湧き出る泉のようだ ……
ー年ぶりの訪熊、やっと花童公演に来れた。そこには個々に成長した姿と変わらぬ清潔感
……ここに、泉あり!
オープニングは『山鹿三番叟』花誠先生と本條先生が昨年の公演でお披露目した言祝ぎの曲。
昨年は年長の月若さん・あかね、ゆりあコンビと共に、小さな きみかちゃんが堂々たる演舞を魅せた
今年は月若さん、あかねちゃんに代わって
入団して一年に満たない あかりちゃん
その柔和な面影、優しい佇まい……かつての文乃さんに似ている、と思った
そして成長著しい じゅのちゃん
鳴物に居並ぶは次世代2トップ、かな・ゆうあ とすずちゃん
『山鹿三番叟』には保存会が設立されている。花童の新しい十八番。メンバー皆で演じ、育て上げてゆく演目となる
さて、第一部の目玉は名取・はつ喜月乃の大ネタ『鏡獅子』
昨年3月の湧々座~
この生まじめでハニカミ屋のお嬢さんが……
どーん!と獅子で登場する。おお~、とドヨめく場内
目の前、花道をつつつっと通り過ぎ、立ち止まるやいなや、次にどどどどっとバックして捌ける
私の席からは勢い余って後ろの壁に激突する姿が見えた。しかしキリリと結んだ表情は微動だにしない
おそらく、名取を襲名するまでに、いろんな迷いがあった事だろう。名取としてやっていけるか、自分がそれに相応しいか……
その迷いを吹っ切るためには、これ程に烈しい演目が必要だったのではないか……
これは、踊り好きの少女がプロの舞踊家へと変貌を遂げるためのイニシェーション(通過儀礼)なのかもしれない
この日一番の記念品
さて、第二部の目玉は『湯籠ゆらゆらうためぐり』
本條秀太郎氏の唄と三味線で熊本民謡を紡ぐ
花道に次々と現れる花童たち
福連木の子守唄
山鹿の定番、とうろう踊り
「よへほ」を歌う本條さんの声、哀切に満ちて聴き惚れる
休憩を挟んで『熊本歴史絵巻』
その第ー景『峠の万才』。花道の幕が開いて、待ってました!で、花誠先生登場
昨年は大作『まかしょ』で豪快な演舞を魅せた
その男前なこと! 花童の振付けとのギャップに驚いていると、ファンの重鎮・Kさんに「あれこそが花誠さんですよ」と教えられた
今年は賑やかな万才師
場内笑顔で「目出度やな~目出度やな~」
瑞穂の国の物語~『俵はごろごろ』ちっちゃな三人娘に会場は益々和む
今年は声を掛けられなかったけど……ともかちゃん、キレイだったよ(^o^)/
そしてこちらも三人娘
稲穂の髪飾りが愛らしい
現在の年長三人娘、かな・ゆうあ、そして ゆりあちゃんの軽快なジャンプ
レジェンド三人娘………月若・月乃にゆりあちゃんを加え、勇壮な山鹿太鼓をバックに「龍の女神」を踊る
さて、第四景は芝居仕立ての『犬子ひょうたん物語』
ストーリーは……長くなるから端折るが(笑)、とにかく見てて楽しい演目だ
流行り病に苦しむ村、その庄屋さんが 月乃さん、相棒のひょうきん者に ゆりあちゃん
霊水を求めて京都に二人旅、まるで弥次さん喜多さん。それぞれの女将さんが かなちゃん・ここねちゃん
四人でラインダンスも踊っちゃう(笑)
京都に着いたら『祇園小唄』ここで新三人娘 まい・あい・ひなたちゃん登場
ナレーターは月若さん
この女給スタイルは ほとんどコスプレ(笑)
村娘四人組~
きみちゃん・じゅのちゃんのこの表情
そして主役(?)の子犬は
あおばちゃん・はるかちゃん
着ぐるみでノリノリ(笑)
ストーリーは……とにかくいろいろあって……大団円
まさにふるさと劇団のワンシーン!
私は、花童の子たちは踊りこそ達者だが、緊張しいなので芝居やセリフは苦手、と思っていた……ところがどうだ、この伸びやかな演技ぶりは!
花童、新時代の到来か?
そしてフィナーレ『いろはにほへと チヨマツくん』
ご機嫌な笑顔でお別れ~
ありがとう、またね!
また来るね!
花童は熊本市のPR特命大使に任命されたらしい
いつか、私の地元にも来てほしい……とファンクラブ北海道支部長(自称)は切に願っています