東京の熊本~熊電とメトロ
先月の熊本
花童の舞台は湧々座だけだから、熊本城界隈で用が足りるね、と思っていたら、妻が不平を言った。どっか別の処も見たい、と言っても足を伸ばすほど時間もないし……漱石の家でも行く?
そんな中、どこで入手したのか妻がスタンプラリーのパンフを見つけてきた。熊電と東京メトロをハシゴして、ANAの搭乗券の控えを添付したら、抽選で羽田-熊本の航空券が当たる――なんとまあ、我々にぴったりの企画!
初日、さっそく藤崎宮前駅でスタンプゲット!……と思いきや、上段の応募用紙の欄を見落として控えの欄だけ押して帰る――というボケをかまして、夜に作戦会議。こんな時、いつものん気な妻は張り切って分刻みの計画を立てる
11時には湧々座に着かなければならないから、朝イチで北熊本へ行って……
熊電、初めて乗った。特別仕様、外も中もくまモン尽し!
くまモンの表情って、こんなにバリエーションあったっけ?
日曜の早朝なので乗客は疎ら、車内も散策し放題!と舞い上がってるペアが……私達の他にもうー組いた(笑)
車内でスタンプゲット
そして、漱石さんと会う
北熊本駅は漱石が教師として来熊した時、最初に降り立った駅である
さらにここから『草枕』の舞台となった小天温泉までの遊歩道がある
冒頭の一節があまりにカッコイイので『草枕』は学生の頃読んだ。でも舞台が熊本、という記憶は全くなかった。北海道を出たことのない私にとって、北海道以外はみんな、馴染みのない「異郷」だったのだ
熊本編ラスト、熊電のアンテナショップ
スタンプ欄を埋めて景品をもらう
その内のーつ、Cool SOSEKIの手拭い
白い柄を良く見ると、草と枕で「草枕」……センスが有るんだかないんだか(笑)
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東京編は3月4日。前日、気の弛みから夜更かしして、出発は12時過ぎ
もうさ、永田町なんてうろつかなくていいよ。パワースポットで有名な清正の井戸もやめやめ――永田町駅、スタンプだけ押して直ぐにメトロへ。北参道駅も同じ
そして護国寺駅から徒歩十数分、散策するならここ!――松聲閣
清正の後、肥後を治めた細川家の江戸屋敷。その後、学問所となった
二階に上がると「よへほ灯籠」が飾ってあった
そして庭園――なにやら水前寺成趣園を彷彿とさせる
でも、水は緑色に濁っている。ここは東京……水前寺公園 清水でタンタン~♪ とはいかないね
そんな中、印象に残った水琴窟
柄杓で水を垂らすと地中の壺に水滴が落ち、壺の中で反響する
竹筒に耳を当てると……ティン・ティン・ティン……キキキキ、キーン
一服の清涼剤。張り詰めた弦をつま弾くような、澄んだ音色が聞こえてくる
さて、この日はうららかな晴天
男の子が3人、冬枯れの芝生の中を駆け回っていた
まだ寒いのに。元気だね、水遊びしてる
と……良く見ると下半身が肌色。その内の一人がパンツまで脱いでいる(笑)
帰り際、庭園の出入口で説明板を読んでいると、この子達が駆け出してきた
その濡れた姿を見て「風邪ひくよ~」と妻。
「池に落っこっちゃったの」
「お尻出してたでしょ!」
「え~?見てたのお~?」頓狂な声を上げて、露路に駆けていった。一人はお尻を出したまま(笑)
銀座や新宿ばかりが「東京」ではない。それは私の嫌いな東京。毛穴の奥までくすんでしまいそうだ
でもこの子達には、確かな息吹を感じる。人の営みとは、こういうものだ
こんな東京もある――或いは、ここは「東京」の一画にぽかりと現れた「熊本」だったのだろうか
銀座くまもと館に着いた頃は陽が暮れていた
東京編もスタンプ完了
貰った景品のーつ。メトロ&くまもとの手拭い
でも、私の目当てはWチャンス。東京-熊本の航空券……当たったら
一回多く、熊本に行くよ~
もちろん、花童 目当てでね!